ぐらすです

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【投資初心者向け】専門用語を使わずに投資信託と福利効果を説明します

以前書いた「株を勉強したい投資初心者向けに、株で利益が出る仕組みを説明します」の記事の中で、長期投資はおすすめという説明を行いました。

まだお読みでない方は、よろしければご覧ください。

ooglassoo.hatenablog.com

今回は、長期投資に欠かせない「投資信託」と「福利効果」について、説明します。

なるべく専門用語を使わずに説明しますので、よろしければ最後までお付き合いください。

投資信託

まずは、投資信託協会の説明を引用します。

引用元:https://www.toushin.or.jp/investmenttrust/

投資信託(ファンド)」とは、一言でいえば「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品」です。

 

少しピンとこないところもあるかと思いますが、かなりわかりやすく説明されています。

私なりに、もう少し捕捉しますね。

 

投資信託の活用方法として、私たちがすることは、投資信託を購入し、「プロの投資家にお金を預ける」ただこれだけです。

自分で株価を見て運用する必要はありません。何もしなくていいのです。

プロの投資じてすということですね。

あとはプロの投資家が勝手に運用してくれて、運用の成績に応じてお金が増えます。

そして、プロの投資家がどのように運用してくれるかは、商品によって異なります。

例えば、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」という商品では、S&P500というアメリカを代表する約500の企業が採用されている株価指数、言い換えるとアメリカの大企業500社の株で運用してくれます。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」という商品では、世界中の企業3000社の株で運用してくれます。

SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」という商品では、アメリカの企業(中小企業含む)4000社の株で運用してくれます。

 

ではどの投資信託を選ぶかですが、コンビニにあるすべての商品を把握することが難しいように、投資信託すべてを把握することは困難です。

ですが、選ぶポイントはいくつかあります。

・多くの企業の株で運用していること
・長期的に右肩上がりとなる可能性が見込めること
・信託報酬が安いこと

順にみていきましょう。

 

  • 多くの企業の株で運用していること

上に書いた投資信託のように、多くの企業の株で運用している投資信託がおすすめです。

理由ですが、企業は倒産するリスクがあるからです。

企業が倒産したら、その企業の株はなくなってしまいます。

少し例えが悪いですが、飲食店がつぶれたら、その店のクーポンが紙切れになるのと同じです。

10社の企業の株で運用している投資信託であれば、1社が倒産すると、大きなダメージを受けてしまいます。

ですが、多くの企業の株で運用している投資信託であれば、例えばS&P500であれば、500社のうちの1社となるので、他の499社の株で回復することができます。

このように幅広く投資することでリスクを減らすことを「分散投資」といいます。

 

  • 長期的に右肩上がりとなる可能性が見込めること

「株を勉強したい投資初心者向けに、株で利益が出る仕組みを説明します」で紹介した通り、長期投資では株価が右肩上がりとなるものを選ばなければならないため、これは必須です。

例えば、経済発展が著しい発展途上国だと、株価が今はかなり上昇していますが、これが20年後も続いているかを考える必要があります。

今から20年前の2000年ごろ、経済成長が期待できる国5か国の頭文字をとって、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)という言葉が出てきました。

では今はどうかというと、わかりやすいところだと、2022年にロシアはウクライナに戦争を仕掛けたことで、多くの国から経済制裁を受け、株価が大きく下落しています。

経済発展だけでなく、政治といったものも考えなければならず、株価が長期で右肩上がりとなるか予測するのは難しいです。

そこで、個人的には、分散投資でいろいろな国に投資するのが良いと思います。

特定の国ではなく、「全世界株」や「先進国株」といった名称のものですね。

また、分散と言ってもアメリカは別格で、世界最大の経済大国である点、今後もしばらくは人口増加が見込まれている点、投資に理解のある国民性のため投資に有利な政策を打ちやすい点など、安心できる要因がそろっています。

ということで、アメリカの株は例外的におすすめです。

 

  • 信託報酬が安いこと

投資信託はプロの投資家が運用してくれますが、もちろん無料でやっているわけではなく、信託報酬(手数料)を支払う必要があります。

今は安いものがたくさんあり、多くの人が勧めるような有名な投資信託であれば間違いないですが、高いものも中にはあります。

参考までに、上に書いた投資信託の信託報酬を記載しておきます。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 0.0968%
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)0.1144%
SBI・V・全米株式インデックス・ファンド 0.0938%

ある程度ばらつきはありますが、いずれも信託報酬が安い商品として知られています。

逆に、信託報酬が1%を超えるようなものは注意してください。

 

ちなみに、投資信託の購入方法で、「積み立て投資」というさらにリスクを減らした投資方法があります。

こちらも、いずれ記事にしたいと思います。

 

福利効果

福利効果とは、投資で出た利益を再び投資することです。

言葉ではわかりにくいので、実際に計算してみましょう。

たとえば、100万円を年利10%(1年間に元手の10%増えること)で運用したとします。

運用開始1年後は100万円×1.1=110万円です。これは普通です。

運用開始2年後は110万円×1.1=121万円です。120万円ではありません。

どういうことかというと、1年後に増えた10万円にも、年利10%が乗るので、1万円増えたのですね。

ちなみに、運用開始3年後は121万円×1.1=133万1000円です。

運用開始4年後は133.1万円×1.1=146万4100円です。

つまり、元手が増えていくので、年月が経てば経つほど、増えていきます。

では、長期投資のシミュレーションとして、100万円を年利5%で20年運用した場合で、福利効果がどれくらいの差を生み出すかを見てみましょう。(実際は年利が10%を超える年やマイナスになる年もあります)

単位は万円です。

100万円の投資に対し、65万円の差ができました。

福利効果がなくても、100万円が20年後には200万円になっていて、これでも十分すごいですが、福利効果があれば100万円が265万円になりました。

ということは、1000万円で運用すれば、650万円の差となります。かなり違いますよね。

では、福利効果を得るためにはどうすればいいでしょうか。

答えは簡単で、何もしないが正解です。

長期投資をしているのに、投資して増えたからといって、少しだけ売却して現金化・・・というのは、実はNGです。

その売却した部分が福利効果を得られなくなるので、20年後に影響が出ます。

上の表で、1年目に105万円になったからといって、少しだけ現金を得たいと思い、3万円売却したとします。

この場合は、20年後の金額は257万円になります。

3万円を得たために、8万円損してしまいました。

「長期投資で資産を増やすなら絶対に売らない」と覚えておくとよいと思います。

 

今は優れた投資信託がたくさんあり、初心者でも始めやすくなっていると思います。

自分自身の将来のためにも、始めてみることをお勧めします。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

※投資は100%の利益を保証するものではありません。

投資はご自身の判断で行っていただきますようお願い申し上げます。