大学の入試ミスが起こる理由と、巻き込まれにくくする方法
毎年のように、大学入試で入試ミスが起きていることで、不安に感じる受験生もいると思います。
そこで今回は、入試ミスが起こる理由と、巻き込まれにくくする方法について、お話ししたいと思います。
結論を先に書くと「大学では無くすことができないので、自分の身は自分で守りましょう」という話です。
はじめに、ネットなどで目にする「大学関係者は入試業務を適当に行っている」のような発言ですが、これは当たり前ですが事実とまるで違います。
医師の手術と同じで、ある程度パターン化して行っている部分はありますが、根底には「患者を治したい」という思いがあるのと同じで、「きちんと入試業務を行いたい」と考えている人が大半です。
ではなぜ入試ミスが起こるのかというと、これも医療ミスと同じで、「機械ではなく人が行うから」という、ある意味どうしようもないことが原因です。
もちろん、どの大学もミスが起こらないようにいろいろと対策をしていますが、人が行う以上、どうしても0にはできません。
また、現在の大学の構造は、入試ミスが起きやすいものとなっているのも、大きな理由です。
国への批判となるため詳細は省略しますが、簡単に説明します。
まず、前提として小中学校だけでなく、大学に課せられる業務も年々増えており、使える時間がどんどん減っているということがあります。
一方で、大学の先生は研究成果を求められる状況でありながら、研究するための資金が十分にありません。
そこで、申請をして、研究資金を得るわけですが、そのためには書類の作成に膨大な時間を取られ、研究する時間がますます無くなります。
さらに、研究成果を求められる状況であるため、これ以上研究の時間を削ることはあまりできません。
ではどうなるかというと、大学運営にかかわる部分が削られ、つまり大学運営の一部である入試業務も十分な時間が取れなくなります。
当然、限られた時間の中でミスが起きないように注意はしていますが、どうしても限界はあります。
ということで、「大学は入試ミスをするかもしれない」という前提で、受験生は動かないといけません。
不満はあるかと思いますが、不満を言っているだけでは何も変わりませんからね。
採点ミスについては、受験生からはどうすることもできないので、1点でも多く取るくらいしか方法がありませんが、出題ミスについては、対策が一応あります。
それは、「試験問題がおかしいと感じたら、すぐに試験監督者に言う」です。
すぐに言うのがポイントです。試験終了後に言っても、手遅れになります。
授業中に手を挙げるのは恥ずかしいから、授業終了後に先生の所へ行ったことのある方は多いと思います。授業においてはそれでいいと思います。
ですが、入試において、それでは遅いです。手を挙げて試験監督者に知らせてください。
試験問題がおかしい(正答がない)だけでなく、落丁や乱丁していることもあります。印刷が不鮮明なこともあります。それ以外にも、試験室内で自分が我慢できないくらいおかしいと感じたことは、すべて、すぐに試験監督者に言ってください。
一例ですが、自分の受験番号が書かれた座席がなかったから、空いた席に座っていた受験生がいたという事例が過去にあったそうです。「自分の受験番号が書かれた座席がない」というのは明らかにおかしいので、すぐに試験監督者に言ってください。
ちなみにその事例は、受験生が試験室を間違えていたらしいので、入試ミスではありませんでした。
ただし、入試ミスで本当に座席がないこともありえるので、やはりすぐに試験監督者に言うことが正しい解決方法です。
また、当たり前ですが試験問題がおかしい時は、その問題は飛ばして違う問題から解くようにしてください。試験問題の確認は時間がかかるので、回答を待っていてはだめです。
誰のためでもありません。自分を守るために行動してください。
大学を取り巻く環境は年々悪くなっているので、残念ながら今後入試ミスはどんどん増えていくと予想されます。
受験生からはどうしようもない部分もありますが、できる範囲での対応を、自分のためにするべきです。
加えて、「おかしいと感じたら、すぐに言う」という行動は、入学後、ひいては大人になってからでも役立ちます。
仕事でも、職場の同僚や、取引先が間違えていたり、勘違いしていたりする場面というのは意外とあります。
そんな時に、早く指摘することで、無用なトラブルを防ぐことができます。
自分の身を守るためにも役立つスキルですので、ぜひ身に着けてほしいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
受験生の方は、いつも勉強お疲れ様です。
頭を使うと、糖分が欲しくなりますので、私の大好きなお菓子のリンクを載せておきます。
よろしければ、食べてみてくださいね。